夢の吊橋まめ知識


夢の吊橋とは

ここは静岡県の最北部、山梨県との県境をまたぐ南アルプスの入り口に位置する寸又峡(すまたきょう)。南アルプス奥深くに源流を持つ大井川(おおいがわ)に注ぐ寸又川(すまたがわ)の一部にあり、人里から離れ、人の手が入らないままの自然が多く残っています。
険しい山々に囲まれた寸又峡を行き来するために掛けられたのが、夢の吊橋のはじまり。かつてはこの地で暮らす村人やきこりの生活道として使われていました。
 
戦前〜戦後にかけては、寸又峡を含む大井川流域一帯で水力発電と森林資源を目的とした開発が進みました。夢の吊橋のすぐ下流には大間(おおま)ダムが建設され、青い水をたたえるダム湖ができました。今夢の吊橋の美しい景観を作っているのはこの大間ダム湖です。
また戦後しばらくまでは、周辺には材木を切り出すためのトロッコ列車が配備されており、林業を生業とする人びとでにぎわいました。夢の吊橋をめぐる散策ルートの一部は、このときの線路跡です。
 
吊橋の先の人家はすでに絶え、寸又峡は今、美しい自然に触れられる景勝地として多くの人が訪れる場所となっています。
  

 

水の色が青いわけ

夢の吊橋を象徴する美しい湖面。エメラルドグリーンやコバルトブルーなど、天候や太陽光の当たり方で様々に色を変え、その神秘的な姿が多くの人を惹きつけています。
 
この美しい水の色は「チンダル現象」という物理化学的現象によるものです。
寸又川の水は、底まで透けて見えるほどきれいな水。ところで純粋な水は元来無色透明ですが、微粒子を含まない水はほとんどありません。わずかな微粒子が溶け込んだ非常にきれいな水の場合には、微粒子の影響で波長の短い青い光だけが反射され、波長の長い赤い光が吸収されるという現象が起こります。これが「チンダル現象」です。
 
「チンダル現象」による大間ダム湖の美しい水の色は、夢の吊橋周辺の自然の美しさを意味しているのです。